井上尚弥が2階級で4団体王座統一を果たす。
東京・有明アリーナでの世界スーパーバンタム級4団体王座統一戦で、井上尚弥(30歳、大橋)がマーロン・タパレス(31歳、フィリピン)を10回KOで打ち破り、史上2人目の2階級での4団体王座統一を達成した。この歴史的な一戦には、3階級制覇の元世界王者・長谷川穂積氏も解説者として参加した。
戦前の予想とは異なり、尚弥選手は予想よりも苦戦を強いられた。相手のスタイルや戦術の違いは予測できなかったが、ボクシングは試合を通じて初めて理解できるものだ。タパレスは初めは慎重にガードを固めていたが、徐々に戦いを進める中で自分のスペースを作り、パンチをかわしていた。その目配りやディフェンスの巧みさに感心した。
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ただし、この戦術では試合のポイントを稼ぐことはできなかった。4回にダウンを奪われた後、タパレスは覚悟を決め、前に出始めた。彼は素晴らしい右フックも繰り出し、尚弥選手が普段あまり浴びないようなパンチにも応えた。タパレスの態勢は時折、混乱をもたらし、もし以前のバンタム級ならば、それほどのパンチを受ければ倒れていただろう。2戦目にして、スーパーバンタム級という階級の壁を感じた。
しかし、試合が中盤を迎える頃、勝敗が判定に持ち込まれるのではないかと思われた時に、井上選手は10回KOで一気に決着をつけた。覚悟を決めた相手を完全に打ち負かすのは至難の業だ。ただ、勝つためには判定であれば余裕を持って勝つことができるが、井上選手には常にKO勝利が期待されている。周囲の期待に応えることが彼の力をより一層際立たせた。 彼は4団体を統一し、来年もスーパーバンタム級で戦い続けるつもりだ。個人的には、アフマダリエフとの対戦を期待している。タパレスに僅差の判定負けを喫したが、それまでは無敗だった強者だ。井上選手との対戦が実現すれば、非常に興味深い戦いになるだろう。